かかとの痛み
朝の歩き始めに、かかとの底にチクチクした痛みやズキンとした痛みが走り、少しすると和らぐという状態です。こじらせてひどくなると、歩く度に激痛があり、かかとを着いて歩けなくなってしまいます。
またこじらせた場合は、患部を指で強く押すと激痛が走ると共に、過剰に出てしまった骨のトゲ(骨棘(こつきょく))が突起として感じられることがあります。足裏のどの部分に痛みがあるかによって、症状が異なるため、手でしっかり押して確認することが大切です。
かかとをつき過ぎて歩く人や40歳以降の女性で「仮称:足へバーデン」の人に多く起こります。また、安全靴などの硬い靴を履いている男性や、入院などで足裏が退化している後に、急に歩いても起こる場合があります。
原因は、浮き指や「仮称:足へバーデン」などで足指が踏ん張れていないため重心がかかとに片寄り、かかとを突き過ぎて歩いてしまうからです。かかとから着地する悪い歩き方をすると、全体重の負担をかかとでまともに受けるので、地面からの過剰な衝撃が歩く度に繰り返され、長年の繰り返しにより、かかとに「骨棘(こつきょく)」というトゲ状の骨ができ炎症を起こします。つまり原因は、足指の力の衰えと、40歳以降の女性では「仮称:足へバーデン」にあるということです。
自分でできる治療法
カサハラ式足裏バランステーピング法で足裏のバランスを整えて、足指を踏ん張って歩けるように促します。さらに、体重がかかとにかかる負担を軽減させるために、足首に包帯を巻きます。負担度(破壊力)より安静度(回復力)が上回る固定を一定期間行うと、「過剰仮骨の吸収と付加骨の添加」という自然治癒力が発揮され、変形が取れて回復に向かいます。
程度によりますが、通常は半年から一年位の固定が必要です。こじらせて状態がひどい場合は、一年から一年半位の固定が必要になります。ひどい場合は、外科的手術で取り除くこともあります。こじらせるほど、時間を要するので早めの対応が大切です。
また、初期の段階ではX線写真に異常がでないので、患部を手で押して痛みと骨のトゲを確認することで判断します。靴の中には専用の免震インソールでクッション性を高めて、かかとへの過剰な衝撃を防ぎます。