足の甲の出っ張りと痛み

40歳以降のひどい外反母趾

足の甲の出っ張りと痛み


一般的には、中高年で太めの女性に発生することが多く、また、体重の負担が集中する右足に多く見られます。甲の骨が知らないうちに高くなり、歩く度にズキズキしたり、あるいは甲に触れるだけでも痛みを感じることがあります。急性の場合は、激痛で足が着けないこともあります。

こうした足の症状を起こす人は、へバーデン結節が足に転移し、甲高になっている場合がほとんどで、これを「仮称:甲へバーデン」と呼び、一般的な甲の痛みと区別しています。

また、親指が反っていたり、浮き指で親指の力が不足している人にも集中して起こります。浮き指で親指が浮いた分だけ、重心がかかとに片寄るので、足裏の免震機能が著しく低下し、衝撃を強く受けてしまうのです。

外反母趾や浮き指、ハイアーチ(足の甲とアーチが高すぎる)などは、足指が踏ん張れないので、重心がかかとに片寄り、体重が甲の一部分に集中してしまいます。歩く度に地面からの過剰な衝撃が繰り返されるために、過剰仮骨が形成され、甲の骨が高く出っ張ってしまうのです。外反母趾や浮き指の場合は、リスフラン関節を境にして、中足骨は下方に亜脱臼を、ハイアーチの場合は、中足骨が上方に亜脱臼を起こしている場合が多くあります。

自分でできる治療法

●「グーパーリハビリ運動」で親指の付け根を深く握ってグルグル回すと、中足関節が亜脱臼している場合はポキッという整復音が聞こえ、ずれが戻ると共にスーッと楽になることもあります。

カサハラ式足裏バランステーピング法で足裏のバランスを整え、足指が踏ん張れるようにします。初期や軽い症状の場合は、二~三週間位が目安です。 なお、体重オーバーの人や症状をこじらせてしまった場合は、六~八ヵ月位を要します。その場合は、テーピングだけでは負荷重を軽減できないため、テーピングの上から「足関節の包帯固定法」を行います。根気よく包帯固定を行うことが必要です。

●テーピングができない場合は、「包帯と専用靴下との併用法」で対応します。足関節の包帯を巻く場合は、専用靴下を履く前に行います。

注意点とアドバイス

モートン病に似た症状は「仮称:足へバーデン」や関節リウマチでも起こります。初期や中期では通常X線像には異常が現れません。本来のモートン病と区別することが重要です。